「打ぼく」4人のケース
- 森田宗孝
- 2023年7月13日
- 読了時間: 5分
この6日間で4人、打ぼくの施術をしました。小学生、高校生、40代、90代、ダメージが筋肉に残っていた人、骨や関節に残っていた人、効果もいろいろだったので、4人のケースをご紹介します。

■小学生のHくん「教室で走っていて、机に膝が激突した」三日後に来院
この子のお母さんが森田の施術を受けてくれている人で「打撲は痛みが消えても身体にダメージは残っている」という話をぼくから聞いていたので、とりあえずHくんを連れてきてくれた。
★問診
Hくんにベッドに座ってもらって、どういう風にぶつかって、今 どういう状態なのかを聞いた。三日前に学校の教室で走り回っていて、机に左の膝の上を強打した。まだ内出血の紫色が3センチほど残っているけど痛みはないと。
★検査
・ベッドに座ったままで筋力テスト。足を蹴るように前に押してもらって、それに抵抗する。左足の方が弱い(本人もわかる)
・歩いてもらう。左の膝の曲がりが少ない。でもHくん本人は痛みも違和感もないと言う(無意識にかばっている)
・ベッドに上向きで寝てもらって、足を片方ずつ持ち上げてもらって、右と左どっちが重い?軽い?右と左は同じ?と聞くと「左の方が重い」という。
★施術
打撲したところは少し腫れてるけど、中心は凹み感があるので、当たった衝撃の範囲、方向、深さをみて、それに合わせて、、、。施術後もう一度、Hくんに足を持ち上げてもらうと「さっきより軽くなった」と。もう2回、別な角度からやって打撲の施術は終了。そのあと全身のバランスと循環をしていたらHくんは寝たので、そのままにしておいて、お母さんの施術へ。(お母さんも二日前に打撲していた)

■40代のRさん「小学生が打った軟式野球のボールがお腹に直撃した」二日後に来院
Hくんのお兄ちゃんが野球をしていて、そのチームの試合の写真を撮っていたRさん。野手にカメラを向けていた時に、腹部に打球が直撃。その場にうずくまった。痛かったけど、すぐに立ち上がって、やり過ごしたと。二日たった今は「なんともないです」と。Rさん本人は、Hくんの施術だけのつもりで来ていたけど、Hくんが寝てしまったし、お互いに時間もあったので「ちょっと歩いてみて」と見てみたら、右のお腹が動いてない。歩くと交互に前に出る動きが右は止っている。Rさんは歩いても痛みや違和感はないとのこと。施術はイスに座ってもらって、お腹の打撲したところにコンタクト。おへその右下、腹直筋をとらえていたら、Rさんが「胃の辺りが痛くなってきました」と。そうか、もっと深かったか、内臓まで衝撃の影響があったようで、コンタクトを少し深くして※内臓は圧力をかけないでコンタクトしています。で、腹筋と内臓の動きが出てきたのを感じて、手を離して、もう一度歩いてもらうと身体の回旋もあるので「どうですか?」ときくと、「歩きやすいです」「呼吸も楽になりました」と。「今日、来てよかった」と笑顔で。

■高校生のFさん「朝、寝起きで転倒して膝を打った」当日の夕方に来院
どういう風に転んだのか、どこで打ち付けたのか「寝ぼけてたから分らない」というFさん、右膝の上に紫のあざがあって、筋肉が少し凹んでいる。骨には圧痛や振動で痛みは出ないので、筋肉のみのダメージのよう。凹みの形や方向、深さをみて、、、。筋肉が膨らんでくる反応は小さいけど、身体の上から下への流れがきて、骨盤の動きが出て、横隔膜が広がって、、。
「オーケー、どうかな、ちょっと動かしてみて」というと「痛い」と素っ気なく言うFさん。「動きはどう?さっきよりは軽くなった?」と聞くと「さっきよりは、うん」と。もう一度、手の感覚で探して、合わせて、反応をみて、これでどうかな?」と聞くと、動かしてみて「痛い」と言う。「最初のとき比べると、痛みが減ってはいる?」と聞くと「減ってはいる」と。3回やっても、同じようなやりとり(笑)「とりあえず、これで様子を見てくれるかな。痛みは残ってるけど動きや流れが出たので、治りは早くなると思うから」と終了に。※筋肉の繊維がまだ内出血が治まりきっていないから痛みが出ているのではないかと推測。
Fさん、3年半ぶりに来てくれたのだけどスッキリとはいかず残念。たしか前回のときもこんな感じで終わっていたんだけど、今回、また自分から行きたいってお母さんに予約をお願いしたそうで。

■90代のSさん「足の上に板が落ちた」2ヶ月後に来院
先に紹介した3人は「打ぼく」として来られたので25分のAコースで受けてもらったけれど、Sさんは「(打ぼくした)右足の付け根と、その影響で膝まで痛い」のが一番気になっているのだけれど「肩がこってる、歯も痛くなってる」と50分のBコースで。5ヶ月ぶり5回目の来院。※打撲が森田のところで楽になるという発想がないので、2ヶ月たってから来られた。
物が落ちて当たったという左足を触ってみたら、親指と2本目の中足骨が落ち込んでいる。関節にダメージが残っているケース。整形で診察を受けて骨折はないと言われたと。・左の膝も痛みが出るようになった。・歩いていて左側によろけることがある。
施術は、いつも通り「外力が身体に入って出来た凹みに合わせてコンタクトして、、、」一回ごとに、膝を曲げ伸ばししてもらって「どうですか?」と。足を3回、膝を3回して、結果は、まだ膝に痛みが出るけど初めのときより楽になったと。凹みの復元力が年齢のせいか少ないけど骨盤、股関節、膝関節からの流れと連動性は出たので良しとした。あとは、呼吸と循環とバランスを。終わって起き上がってもらって、ベッドに座った状態で、背骨のラインをチェック。「どうでしょうか」と聞くと「ああ、楽になった」とほっとした様子で言われたので、こちらも安心して終了。
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