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「共感と共鳴」自分を保つ

  • 森田宗孝
  • 2023年5月27日
  • 読了時間: 2分

ぼくの今の施術のメニューには、25年前にカイロプラクティックの学校で学んだテクニックはなくなってしまった。でも、そこで学んだことは今もいきている。

 当時、大阪の吹田にあったNCA(日本カイロプラクティックアカデミー)の学舎で、学長の角野(すみの)善則先生に出会った。角野先生はアメリカのナショナルカイロ大学を卒業し、アメリカで臨床経験を積まれて日本に帰ってきた。当初は講師として別の団体で教えていたが、本格的に学びたい人たちに請われてNCAを設立、その学長になっていた。そんな経歴は角野先生の風貌や言動からは感じられなかった。小太りで、ゆるいチノパン、サンダル履き、四角い顔に黒いメガネで、関西弁で話す気さくなおじさんだった。学舎まで軽トラできて、入り口の前にテントをはり、冬は大きな灯油ストーブを出していた。ぼくが朝一番に学舎に着いて、外でストーブをつけていた角野先生に「おはようございます」というと「おう、寒いやろ、あたっていき」と笑顔で。その角野先生から学んだ3年間の授業の中で、ぼくに一番響いた角野先生の言葉は「共感しないと治せないんやで、でも、共鳴したらあかんのやで」


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「共鳴してはいけない」それは、自分を守るためであり、相手のためでもある。「川で溺れている人がいたとき、助けようと川に入っていったら、相手にしがみつかれて相手が暴れたら二人とも沈んでしまうんやで。相手を助けたいなら、自分は岸にいて、ロープを投げて、その人がロープにつかまったら、こっちに引っ張り上げてあげる」。なるほど、そうだよね。


 でも、後になって分った。共感して共鳴しないでいるのって簡単じゃない、と。というか 不調の原因をみにいって、自分が共鳴してることにさえ気づいていなかった。長い間。そして、7年前に、あるセミナーに参加して、その講師の先生から言われた。「自分を保てるようになれ」と。共感したときに、引きずり込まれないように、その人の支えになれるように。そうか、自分を保てるようになればいいんだ。 


 それまで、ぼくは「動くようになる」ことを目的に整体をしてきた。しかし、それは人が生きていく上では半分だった。「動かないでいられる」ということも必要なのだと教えられて、今のぼくの施術のテーマは「自分を保つ」になってきた。ぼく自身も、ここに来られたら人にも。


 
 
 

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