「楽しむ」WBC
- 森田宗孝
- 2023年3月26日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年5月25日
WBC 侍ジャパン、決勝までの7試合、全て見ました。1回から9回まで野球の試合を見るのは、実家にいた高校生のころ以来、37年ぶり。そのころは父がテレビで見る阪神戦を「野球は退屈だなあ」と思って見ていました。一球投げるごとに時間がかかって、攻守の交代、投手の交代にも時間がかかるし、と。しかし今回は野球観が変わりました。一球に、一振りに攻防がありドラマがあった。4時間、目が離せなかった。7つの国との対戦は、どの試合もハラハラして失望と歓喜を味わえたのだけど、一番興奮したのは準決勝のメキシコ戦でした。9回に逆転での勝利。でも見ていて一番楽しかったのはチェコ戦でした。チェコの選手たちが、プレーでもベンチでも楽しそうにしている姿が素敵でした。

2月17日の日本代表チームの合宿から参加したダルビッシュが、大会前に言っていた「楽しむこと」の大切さ。昨日の自分より上手くなるために努力すること。仲間を思いやり、教えあい、チームワークをつくっていくこと。全員で力を合わせて戦うこと。それはすごく「楽しい」ということ。
そのダルビッシュ、登板した韓国戦で3回を投げて3失点。あの内容で、本人は、どんな思いでいるんだろう? 楽しめたのかな? と思って試合後のダルビッシュのコメントを見てみたら「今までやれてきたのは日本という国がないと絶対になかった。そういう感謝もすごく込めて投げられた。この一秒一秒がすごく宝物になっている。本当に来てよかった」
WBCで優勝した後の大谷翔平のコメントに、緊張したけど、それと同じくらい楽しかった、とありました。日本ハムファイターズで外国人選手の通訳をしていた時から大谷翔平を知っている水原一平さんは、あんなに楽しそうにプレーしている翔平を初めて見た、と。
侍ジャパンの7試合を見て、28時間の各選手のプレー中で、ぼくが一番感動したのは不振で苦しんでいた村上宗隆が気持ちを振り切って、かっ飛ばした逆転の2塁打と、村上を信じて最後を託した栗山監督の思いでした。
そしてもう一つ、ぼくの財産になったのは、決勝戦の直前のロッカールームで、大谷翔平がチームにかけた言葉。その日に1000万回を超す再生を記録した動画で見ました。彼がスピーチで語った「憧れるのはやめましょう。越えられないので」という部分もいい話だと思いましたが、ぼくが感動して、自分に刻みつけたのは彼の最後の言葉でした。言葉というより、その後ろにあるもの。
「さあ 行こう!」
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